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一般社団法人日本の技術をいのちのために委員会

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大阪タウンミーティング2019

2019年9月13日

 今年7月の東京(文京)開催に引き続き、本日大阪(梅田)でタウンミーティングを開催しました。


開会

 冒頭、竹田様(大阪産業技術研究所)より開会が宣言され、続いて日吉理事より開会の挨拶がありました。大阪・関西が医療機器開発のポテンシャルについて強い期待と確信をもっている旨が述べられました。



妙中理事長講演

 妙中理事長の講演では『日本の技術をいのちのために委員会』の発足経緯や現在の体制について紹介がありました。

 埋込型人工心臓 "Electrohydraulic total artificial heart (NCVC EHTAH) system" の開発を牽引していた妙中理事長の経験を紹介しながら『日本の技術を、いのちのために。』の活動意義について理解を深める話題提供がありました。
 『企業が人類や国民の健康に貢献していることが企業価値を高めるというイメージや世論作りが重要』ということが、先端技術を持つ企業の医療産業参入を後押しするであろうと考え、当会が生まれました。

 2010年の医療イノベーション推進、2013年には日本再興戦略、2015年には日本医療研究開発機構(AMED)発足など国をあげての医療機器開発が推進されている例を挙げ、機運が高まっていることについて理解を共有しました。

  『医療ニーズからスタートする医療機器開発 〜中小・ベンチャー企業の活性化に向けて〜』という話題では『課題解決型医療機器等開発事業』が平成22年度にスタートしたことの意義や目的が説明されました。
 経済産業省では平成22年度30億円、23年度10億円、24年度25億円、25年度30億円、26年度30.5、27年度31.9億円と継続的に予算化され医療機器開発が推進されていることも紹介されました。

 従来の医工連携は『医学と工学の連携』、最近は『医療と工業(商業)の連携』に変遷。
 シーズ由来の開発も良いが、『何ができるか』『何をしたいか』『何をすべきか』という考え方からイノベーションを起こしていくことが求められていることが示されました。

 当会の活動がヘルスケア全般に広がっている事も紹介されました。
 デジタルヘルス時代には非医療機器と非医療の組合せでも健康に寄与するデバイスやアプリは想定できます。"patient center"などの考え方も必要であり、未来を見据えた活動の重要性が強調されました。

AMED: 医療機器開発マネジメントステージゲート
経済産業省: 未来イノベーションワーキンググループ
厚生労働省: 未来イノベーションワーキンググループ
AMED: 令和元年度 「開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業」の採択課題について



小林氏講演

 自社(大研医器)の紹介として沿革、設備、機能などについて写真を使って説明されました。
 GLP適合の生物学的安全性試験設備を保有している点は特筆すべきことであり、関西のみならず全国的にも自前で保有している企業は稀だということでした。
*.GLP: Good Laboratory Practice

 品質について『同じものが、安定して供給できるか』という事が重要であること、それを実現するために品質保証部門が機能しているかが重要であることが示され、製造委託先への立入調査も実施し患者の安全を確保していることが紹介されました。

 医療機器メーカーが見本市に行って何を見ているのかを紹介されました。ニーズは何であり、どのような事を知りたいのかを想定して出展しなければ素通りされてしまう可能性があります。
 例えば電子基板であればJIS T-0601への対応実績があること、ソフトウェアならJIS T-2304への対応実績、その他ISO13485などの取得とQMSの機能などが重要になるということでした。

 企業が医療機関を訪問する前には、相手の先生方が日々どのような業務を行い、今はどのようなニーズがあるのかを少しでも勉強して訪問すべきである旨が示されました。

 講演を終えて妙中理事長から『中小企業と医療産業との通訳が必要だが、どうすべきか』との問題提起がなされ、当会の活動にも通訳を担える人材提供を行っていることが案内されました。
 『会話が成り立つ』ための要素として通訳的な人材が必要であり、会話が成り立ったつもりにならず、本質的に何を話したいのかを熟考すべきであることが示唆されました。

経済産業省: GLP制度
製品評価技術基盤機構(nite): GLP
内閣官房(健康・医療戦略室), 文部科学省, 厚生労働省, 経済産業省: 医療機器の部材供給に関するガイドブック改訂版 (2017年1月)
経済産業省: 医療機器の部材供給に関するガイドブック (2011年3月)
MTJapan: 医療機器技術マッチングサイト
一般社団法人大阪医療機器協会
AMED: 医工連携事業化推進事業, 医工連携コンソーシアム



杉本氏講演

 自己紹介として企業案内などがなされたのち、自社の医療産業チャレンジにおける失敗談が紹介されました。健康機器や生体モニタなどのソフトウェア開発などを実施してきたとの事でした。

 医療機器開発への初挑戦は5年半前、リハビリの運動評価をモノサシや分度器からデジタル化し、モチベーションの上がるシステムを検討したことがきっかけで、そこから靭帯の損傷具合を評価したいとの医師の相談から深入りしていったとの事でした。

 『医療機器の承認申請したいのですが、やり方が判らないので』と、PMDAに相談に行ったが『一般的名称は何ですか?』と聞かれたが答えられず、丁寧に調べてもらった。『クラスUなので認証でもいけるかも』と言われたがクラス分類もわからない中で、次は認証機関を訪問したとの事でした。もし新医療機器になるとPMDAになるので、相応の費用がかかるとの事を初めて知ったとの事でした。

 こうした杉本社長の経験は、事業計画上の費用計画などに障壁が生じることを示されました。



まとめ(日吉理事)

 本日参加者の中から企業以外の活動者を紹介されました。

 製造物責任について本質的な話題提供がありました。
 『副作用が無い医薬品の開発が難しいのと同じように、事故の無い医療機器を作ることは難しい』という旨の解説がありました。
 想定できることは想定し、備えるべきを備えた上で対応していくことで些細な事をきっかけに事業が停止してしまうことを回避すべきです。医療機器の不具合・不都合は避けるべきですが、医療機器が提供されないことで治療を受けられないということが国民にとっての不都合であるとの考え方を持てば、いかにして供給を続けるべきかも考えるべきである事が示唆されました。



次回予告





開催概要

日時

2019年9月13日(金)13:30〜17:00

場所

総合生涯学習センター(梅田)第一研修室  TEL:06-6345-5000
(大阪市北区梅田1-2-2-500 大阪駅前第2 ビル5階 第1研修室)

講演

「日本の技術をいのちのために委員会の活動について」
妙中義之氏 一般社団法人日本の技術をいのちのために委員会 理事長

「医療機器企業の目線で医工連携を知る モノづくり企業に期待すること」
「医療機器と非医療機器 周辺機器の実際」
小林 武治氏 大研医器株式会社 企画開発部 薬事・知財課 課長

「医療機器ビジネスへの新規参入の実際 企業の視点から」
杉本 浩氏 スキルインフォメーションズ株式会社 代表取締役社長

主催

一般社団法人日本の技術をいのちのために委員会
地方独立行政法人大阪産業技術研究所

共催

東大阪市
公益財団法人東大阪市産業創造勤労者支援機構
和泉市
一般社団法人医療健康機器開発協会

後援

経済産業省近畿経済産業局
大阪大学大学院医学系研究科・医学部附属病院 産学連携・クロスイノベーションイニシアティブ

前回の様子はこちらから (サイト内リンク)
告知ページはこちらから (サイト内リンク)